始まりました、野菜ファクトリー。
4月のセミナーのテーマは、甘夏。予定ではハッサクだったのですが、甘夏のほうが入手しやすかったので、急遽、甘夏に変更。
セミナーでは、料理教室ほどの実用性は求めず、理科実験ほどの厳密性は求めず、でも面白そうなことや、やってみたいことをやる、というのを(今のところは)目指しています。
果皮を使うためには何度くらいゆでこぼせばいいのか?
夏みかんなどの果皮は、マーマレードなどに使う場合は3回くらいゆでこぼして使う、とされていますが、実際にやってみたことはなかったのやってみました。



甘夏の果皮をむいて、千切りにし、鍋に水を入れて煮ていきます。




上段左から、3回目(2回煮こぼし済み)、4回目、5回目、下段は、5回目の湯を捨てた状態で、この味なら、これを砂糖煮にするなどすれば美味しいものが作れそう、と衆目の一致するところとなりました。
クエン酸で甘夏の房の皮がむけるとのことだが?
缶詰工場などでは、ミカンの薄皮(じょうのう)は塩酸で処理しているとのことですが、クエン酸や重曹でもじょうのうをむきやすくすることはできるらしいので、どんなふうになるのかやってみました。



クエン酸の溶液をつくり、房をほぐした甘夏を入れて湯煎にかけてときどき振り混ぜながら20分、水につけてクエン酸溶液を洗い流して、一房ずつ、残ったじょうのうを手で取り除いていきます。

おおむねきれいに取れました。思ったよりも簡単な処理で、ここまできれいに取れるとは。
甘夏の酸っぱさを中和できるアルカリ性の食材はないのか?
甘夏の酸っぱさを和らげるのに重曹を使うことがありますが、他にも同様に使える食材があればなにか面白い料理が作れるのではないか、と、いろいろ探してみたものの、pHが7を越える食材というのはほとんどなくて、かろうじて豆腐が候補に挙がりました。ということで、作ってみたのが、甘夏の白和え。みそと豆腐を合わせたもので、先ほど処理した甘夏を和えてみました。


結論は、酸っぱさを抑える、という効果よりも、味の奇抜さで、酸っぱさを帳消しにしている、というところなのかも。まあ、これはこれでありだし、美味しいね、と。単に、食材としての豆腐の優秀さを証明しただけ、という気もするような結論でした。
こんな野菜ファクトリーに参加してみようかな、と思われたら、迷わず「お問合せ」のページからお申し込みください。