10月の野菜ファクトリーは、初めての遠足イベントを実施しました。

午後は、収穫したばかりのユコウを使って、ポン酢しょうゆ作りです。いつもの羽ノ浦公民館調理室にもどって、収穫したばかりのユコウ調理します。


山部さんの栽培されているユコウには、大きな秘密があります。それは、種がない(無核)こと。二つとも同じユコウに見えますが、左側は、直売所で販売されているユコウで、右側は、山部さんの圃場で収穫してきたユコウ、切ってみれば違いは一目でわかります。左側のユコウにはぽつぽつ種が入っていますが、右側の山部さんのユコウには種がありません。

このユコウをレモン絞り器などを使って、果汁をしぼっていきます。山部さんのユコウの場合は、果実の大きさによりますが、1個あたり20mL~40mL程度しぼれます。ユコウの果汁は、ユズほどあからさまな香りではなく、スダチほど突き刺さるような酸っぱさではない、ほどよい香りと酸味を持つので、ユコウが知られている地域では、寿司酢として重宝されています。ユコウ果汁は、徳島大学の研究によれば、機能性成分としても注目されるフラボノイド類が豊富に含まれているとのことで、これがユコウの味や香りの性格に影響していると思われます。この、果汁にフラボノイド類が含まれるというのは、他の香酸柑橘類には見られない、ユコウだけの特徴です。




しょうゆと、しょうゆに加えるダシの元(昆布、鰹節、干しシイタケなど)をお茶パックに詰めたものを用意して、ダシの元を入れたしょうゆを一度煮立たせます。しょうゆのあら熱が取れたら、ユコウ果汁を加えて、ダシの元ごと保存用ガラス瓶に注いで、使うときまで冷蔵します。



そのほかにも、絞りたてユコウ果汁を使った寿司酢とそれを合わせた寿司飯を作ったり、果汁をしぼる際に残ってしまうさじょうを集めてゼリーで固めたものを作って試食しました。

